日向と日陰劣化状態がこんなに違う!塗替え時期の判断は?

同じ建物なのに「外壁の傷み方が場所によってずいぶん違う!」と思っている方がいると思います。塗替えの時期を決める場合、どこを基準に判断したらいいのか迷ってしまいます。

外壁や屋根の塗膜は、同じ建物でもおかれた環境で劣化状態やスピードが全く異なります。

なので、塗替え時期は築年数だけでなく、立地条件による劣化状態を確認しながら見極めることが必要になります。

外壁塗膜の劣化は、場所によってどのような違いがあるのでしょうか。また、建物のどの部分を基準に塗替えの時期を決めていけばいいのでしょうか?、詳しくご紹介していきます。

 

塗膜の劣化状態の特徴

外壁の塗膜は、1つの建物でも、壁の向きで外部から受ける影響が異なります。なので、同じ家でも、塗膜の劣化速度は部位によって異ってくるのです。

1番大きく異なる部位は、建物の「南側」と「北側」です。

南側は日なたになり、北側は日かげになるので、劣化の主な原因と症状も変わります。

日なたと日かげ、塗膜の劣化にどのような違いがあるのか詳しく説明します。

 

日なたの外壁塗膜の劣化

日なたの外壁塗膜は、紫外線の影響を受けやすい部分です。紫外線は塗料に含まれている樹脂成分を侵していき、塗膜をどんどん劣化させてしまいます。

そのため、日の当たらない部分よりも「色あせ」「チョーキング」「ひび割れ」へと続く劣化のプロセスが早くなります。

外壁のつなぎに用いるシーリング部分も日かげと比べて、劣化が早く進行していきます。

参考:塗膜の劣化プロセスで分かる塗替えリフォームの最適期

日なた部分の塗替え施工

直射日光で劣化が進んだ既存塗膜は、高圧洗浄などで綺麗に取り除いてから塗装のリフォームを行うようにしなければいけません。そうしないと新しい塗装の剥がれの原因になってしまいます。

また、サイディングのジョイントなどに施しているシーリングも、紫外線の影響で、日かげより早く劣化してしまいます。

雨水が侵入しないように汚れやホコリをしっかり除去して、シーリングの打ち替えを行います。

 

日かげの外壁塗膜の劣化

北側の外壁などは、日当たりが良くなく紫外線の影響を受けにくい部位です。一見塗膜の劣化とは無縁に思えますが、日かげならではの心配要素があります。

それは、日が当たらないので湿気が多く発生してしまうことです。湿気が多いとコケや藻などが発生しやすくなっています。

コケや藻が発生した部位は、水分を多く含んでいるので塗膜を侵して劣化を早くさせます。

日なたと比べると劣化スピードは緩やかですが、藻やカビが建物の美観を損ね、塗膜を劣化させていきます。

日かげ部分の塗替え塗装

塗替えリフォームの際は、高圧洗浄などでコケや藻を綺麗に取り除いてから塗装を行うようにしなければいけません。

また、山梨の人気エリアである北杜市や富士北麓地域の山間地では、木々に囲まれた場所に建物を建築することも珍しくありません。

大自然の中での暮らしに憧れていたものの、メンテナンスの大変さに頭を悩ませる人もいます。

そんな場合は、塗替え時、防汚・防カビ効果が含まれている塗料を使用するのがいい方法です。カビや藻の悩みは、防汚・防かび塗料を選ぶことでだいぶ解消されます。

塗料選びは、外壁の方角や既存塗膜の劣化状態をしっかり判断した上で、選ぶようにしましょう。

 

塗替え時期は最も劣化している部分を基準に

このように、同じ建物の塗替えといっても、劣化状況や要因は場所によって違います。なので、外壁塗装の塗替え時期は、最も劣化している部分で判断することが大事です。

建築地の環境にもよりますが、一般的に1番劣化しやすい部分は日向部分です。なので、南側の外壁塗膜を細かくチェックして、劣化が見受けられたら塗装のリフォームを行うようにしましょう。

 

塗替え時期を判断する時の注意点

今回ご説明したように、外壁や屋根の劣化は、同じ塗料を使っても、外部の影響で寿命が変わることがお分かりいただけたと思います。

屋根や外壁の異常に気づかないでいると、建物の基本構造部の腐食につながってしまう場合もあります。

大切な我が家の資産価値を下げないようにするためには、年に一度は自己点検を行うのがおすすめです。早めに建物の異常を発見することで、修理やリフォームにかかる費用を削減することができます。

建物の自己点検を行う際は、建物1面だけでなく全体をこまなくチェックするようにしてください。

 

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